三國無双


□獣遊び
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 そんな魏延の様子に目敏く気付いた諸葛亮は、おもむろに目の前に見えた胸の突起にかり、と歯を立てた。

 痛みに呻く声を聞き、次は優しく舌先で転がしてやる。

 男を知り尽くした遊女を思わせる婀娜な上目使いで魏延を見上げ、緩く口角を上げた。

「貴方に恋情を抱いたと言ったら、笑いますか?」

 揶喩なのか本気なのか解らない物言いに、魏延は鼻を鳴らして諸葛亮を組み敷く。

 拘束される痛みにさえ恍惚を覚えた諸葛亮は、とうとうおかしくなったかと頭の隅で己をせせら笑った。

「オ前ハ、捕マエテオクノガ、大変ダ」

「鎖で寝台に縛り付けておけば、逃げられませんよ」

 ニヤリと挑発する様に提案すれば、「考エテオク」といらえた魏延の荒々しい口接けが仕置きとばかりに与えられた。

 呼吸もままならない激しさで朦朧としていく意識を放り投げ、後に残った野性の欲求を曝け出す。

「ケダモノ」

「オ前ニ、言ワレタク、無イ」

 互いを罵る言葉さえ甘い睦言。

 夜が明けるまでまだ時間はある。
 それまではこの危うい均衡の上で、禁忌を犯すのもまた一興かと笑う二人であった。








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