月赤
□一人ぼっち
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いつからだろう・・・。いつも、一緒の・・・。あの子のこと・・。
いつから・・・? 憎らしいと思うようになったの?
「キエテシマエバイイノニ」
そう・・。思っている自分が・・・。たまらなく怖い・・・。怖くて・・・・たまらないの・・・・。
○一人ぼっち○
日曜日の朝の気持ちのいい空気・・・。
小鳥の泣き声とか・・・。
朝の、そんな時間はとても好き・・。
それに、大好きなあの人のことも見ることが出来るから・・・。
「ふにゃ・・・。レイン・・?何見てるの?」
起きたばかりのファインが髪を撫で付けながら起き上がる。
その光景もとても暖かく見える・・・。そんな日曜日。
「うふふっ♪あのねえ・・・。ほらっ」
私は、ファインに窓の外にいるブライト様をゆびさす。
そこには、フェンシングの練習をしているブライト様が
いる・・・。
実は、この部屋からは男子寮と女子寮の中庭が丸見えなのだ。
そのおかげでいつもブライト様の朝練習を見ることが出来る・・。
「素敵よね・・。ブライト様・・・・。」
私は、ブライト様が自分のことを救い出す冒険話を考えていた・・。
『荒れ狂う空!吹き上げる炎!風のように舞う剣!命がけで走ってくるブライト様!そしてっ!!』
「ブライトー!おはよう!朝から練習うーーー?」
「ああっ。ファインこそ・・。今日は早起きだね?」
その想像はファインにぶち壊されてしまう・・。
「ファイン!ちょっと!・・・・・って!」
私は、自分がネマキ姿なのに気が付く・・・。
それは、ファインと色違いのネグリジェ・・・。
眠ったせいなのか・・。
所々レースがよじれている・・・。
「いやああああああああ!!見ないでくださいブライト様!!こんなっ・・・・!こんな姿!」
「何騒いでるのレイン?」
ファインは、怪訝そうな顔で見る。
「だって・・。こんなっこんなあ!」
「別に大丈夫だよう!」
ファインは、大丈夫ダンスを踊りだす。
「だーいじょうぶ♪だいじょうぶ♪」
「あはははっ。 ファインは元気だね。」
ブライト様のにこやかに笑う顔・・・。
なのに・・・・・・・・・・・・・・。どうして?