パラレル

□第五話 懺悔
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空の星って


何出てきてるのかなぁ


科学の解明って言うけどさ

それ以外に何かあると思うんだ


だって、あんなに綺麗なんだもん


*懺悔*




空が綺麗だと思った


ううん、正しくは星かな?


すごく綺麗だなぁ



「…っ」




私…人を


ファインは持っていたナイフ手にし月の光に当てる



「…簡単」


そして、もっとしっかりと握る



「ファイン」


すぐ後ろでシェイドの声がする


「なんでしょーか、シェイド」



首元が突然温かくなる


--マフラー



「夜は、冷える」


「…ありがとう」



シェイドはゆっくりと背中に手を回すと、少し先にあるベンチに座らせる



「どうした…?」


「…なんで?」



シェイドは少し驚いた顔をして、苦笑した


「…元気がなかったようだから」


「…殺し、たかと思った」


ファインはナイフを鞘ごと握り締める



「殺して…しまえるんだって思った」



シェイドが息を呑むのが分かった

体を傾けてもっと強く握り締める


「私が…シェイドと始めて会ったとき…怖かったんだ」


「…俺が?」


ファインは少し微笑み、違うよ、と否定する


「私…殺されるかもって…」


「・・・・・・」


「…同じ、だったんだ」


「同じ?」


「剣を向けられて…怖かったこと」



ファインはゆっくりと顔を上げる


「最低だ…わかってなかったんだ私」



シェイドはファインへ手を伸ばした


「ない「泣かないよ…」



シェイドは行き場のないてを膝へと戻す



「泣かない…泣けない、よ」


ファインはシェイドに潤んだ瞳で微笑む



「私、大丈夫」


「ファイン…」


「大丈…っ」



シェイドがファインの肩を抱く

ファインは少し驚いた顔をし、そのままシェイドの肩に体を預ける




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