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□ファインダー
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「はいっちーず!」
*ファインダー*
「どう?どう?ファイン、私とブライと様の写真っ」
ファインが最近、スケットででた大会の商品であるピンクのデジタルカメラをレインが覗き込む
そこには、ブライトとレインが並んで微笑んでいた
「とっても上手だよ、プリンセスファイン」
とても嬉しそうにブライトは笑いながら今度焼き増ししてほしいとこっそりファインに耳打ちした
「うんっお安い御用だよ」
ファインはここのところカメラにハマっている
ファインダー越しに皆を移すのがたまらなく好きだった
色々な表情や雰囲気を撮るのが楽しくて仕方がない
「ファイン、また撮ってるのか?」
「シェイドっ」
驚いたようにシェイドはファインのカメラに視線を向ける
今までとった履歴をシェイドに見せていく
「シフォン、アルテッサ・ミルロ…トーマまで」
「えへへっすごく楽しくて皆にお願いしてるの」
「俺は頼まれてないが?」
「シェイドったらやきもちやいてるのかしら?」
クスクスとレインがおもしろそうに笑っている
ブライトも同じように楽しそうにファインを見ている
「だって、シェイド写真嫌いでしょ?」
「嫌い?」
「前に、卒業しちゃう女の先輩がシェイドに記念写真お願いしたとき」
シェイドはファインの言葉を聞き、少し考えこむようにして、下を向く
「すっっっぅごく嫌そうな顔で」
ファインは髪をたくし上げると、男らしい低い声を出した
「俺、そういうのは…嫌いなのでって」
「それ、俺の真似か……?」
呆気にとられているシェイドの側で完璧にレインは爆笑している
「言ってた言ってた!」
「僕もあの時はひやりとしたよ、写真くらい撮ってあげればいいじゃないか。僕は快く撮ってあげたよ?」
「お前は、特別なんだ…。会ったことも話したこともない女に写真とられて。それを持っていられるなんて、俺は嫌だね」
シェイドはひどく嫌そうに顔をゆがめる
「ほらっ」
ファインが軽く溜息をつく
「だから、シェイドには頼まなかったの」
「いや、それは……みず知らずの人が対称なわけで!」
「何動揺してるのシェイド?」
「だからっお前に撮られる分にはかまわないとっ」
「っ!!!」
ファインはようやく意味が分かったのか赤面する
その後、ファインの写真にシェイドの笑顔が多く写ることになる
おまけ
「「「「プリンセスファイン!!」」」
「はっはい?」
「「「「シェイド様の写真!売ってください」」」」
「え・・・・?」