テイルズBL小説
□予想外の訪問者
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それはいつもと変わらない朝だった。
広まっていた負は、ディセンダーにより静まり。
世界樹も正常に戻り、世界全体が元気を取り戻していた。
平和な世界は穏やかで、暇になった元ギルドのメンバーはまたアドリビトムへと戻ってきている。
穏やかになったとは言え、モンスターが居なくなったわけじゃないこの世界にはまだまだ困っている人は絶えない。
モンスター退治に、栽培にいけない場所での材料集め…。
依頼はまだまだ入ってくる。
そんな中世界を救ったディセンダーも、記憶を持ったまま戻って来てくれて、ようやく全員が揃った今日この頃。
「ユーリ、依頼行きませんか?」
「あぁ、そうだ…」
「ユーリ!!!」
突然後ろから抱きつかれた。
反射的に首だけを後ろに向ければ、そこにはココには居ないはずの人物。
「フレン!おま…何してんだ!!?」
そこに居たのは、俺の親友兼恋人のフレンだった。
「フレン、お久しぶりですね」
「エステリーゼ様もお元気そうで」
「二人でほのぼの挨拶してんじゃねぇよ。お前ホントに何しに来たんだよ?」
コイツは軍人であり、騎士団長だ。
こんな所に来ている時間なんてねぇだろ?
「ユーリがなかなか帰って来てくれないから、様子を見に来たんだよ。僕の大事なユーリに何かあったらって思うと気が気じゃなくて」
(エステリーゼ様がなかなか帰ってこられないから様子を見に来たんだよ。一国の姫に何かあったら大変だからね)
「…フレン、思ってる事と言ってる事が逆だぞ…」
「おっと、いけないいけない」
「もう様子見たんだから帰れよ?」
まだ帰るつもりもないし、エステルもそのつもりだろう。
それなら様子を確認した今、フレンの役目は終わったはずだ。
「三日休みを貰ったから、三日間はココに居るよ?」
「はぁ!?」
「船長さんにも許可はもらってるし。宜しくね」
「まぁ、それでは少しの時間フレンと居られるんですね」
「えぇ。宜しくお願いします」
あ、もう突っ込むのやめよう。