テイルズBL小説

□風邪引くぞ?
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今日は何だか疲れた。
早く風呂に入って汗を流してしまおう。





「おい、ガイ」
「ん?」
「゙ん?゙って…可愛いなこの野郎。…じゃなくて、髪濡れたままじゃねーか」

風呂から出てからの記憶が少し無い。
どうやら寝ていたようだ。

「あぁ…すまない。今から拭くよ」

近くに落ちていたタオルを握り、ガイは髪を拭いた。

「俺今から風呂入ってくるからな」
「あぁ…いってらっしゃい」











「…寝てやがる…」

ユーリが部屋に帰ってくれば、ユーリが出ていった時と同じ場所で寝ていた。

「おいガイ、風邪引くぞ」

肩を揺らしてやれば、寝ぼけ眼がユーリを捕らえる。

「ん…俺寝てたか…?」
「あぁ…完全にな…」

ムクッと起き上がるが、髪を拭く気配はない。
ユーリは溜め息を一つ吐き、ガイからタオルを奪った。

「ほら、拭いてやるから起きろ」
「いいよ…自分でやるから…」
「さっき自分で拭くって言って、寝てたんだろ?」

ガイの短い髪から水分を取ってやる。
時間が経ったからか、少し乾いてしまっては居るが、放っておけば風邪を引きかねない。

「すまないな…ユーリ…」
「風邪引かれるのは勘弁だからな…」

ワシャワシャと自分の髪を拭くよりも優しくタオルで髪を拭く。

「気持ちいな…」
「そりゃ良かった」
「ルークの髪拭いてやってたけど、拭いてもらうのは初めてかも…」

目を細目ながら言う。

「ユーリも拭いてやるよ?」
「お前が起きてられたらな」

静かな部屋に、タオルと髪が擦れる音だけが聞こえる。









「よし、終わり〜…って、やっぱり寝てやがる」

スースーと規則正しい寝息。
それに合わせて肩も上下に揺れる。

ガイをベッドに寝かせ、布団を被せてやれば、普段より幼い寝顔が見えた。

「今度は俺の髪拭いてくれよ?」

額に軽く口付けをし、ユーリは自分の髪を拭った。










ワシャワシャ


ガイ「ユーリ、ココ座れ。拭いてやる」

ユリ「はいよ」



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