テイルズBL小説

□男は静かに笑った
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最近気付いたが、アイツはやたらとモテる。
まぁ確かに可愛いし、エロいからな…
でも、アイツ自身に自覚が無いのが問題だ。








ユーリは悩んでいた。
内容は恋人であるガイの事。


『女からモテるのは知っていたが、男にもモテるんだよな…
あの胡散臭い眼鏡のおっさんは面白がって絡んで来てるだけだからまぁ許そう。
多分ルークもただ単になついてるだけだからコチラも良いとして…
問題はあの赤髪のチャラチャラした奴と、緑髪の生意気なガキだ。
アイツ等絶対ガイの事狙ってやがる…
この前何てガイの腰に手回してたりしてやがったし、尻撫でやがったからな…』


甲板で考えを廻らせていると、船内から誰かコチラに歩いてくる。
チラリと目をやれば、問題児その1だ。

「ユーリじゃねぇか、こんな所で何してンのよ?」
「俺が居るの知っててアンタが来たんじゃねぇのか?」
「俺様、男には興味ねぇよ」
「嘘つけ、ガイには興味あるくせに」
「あれ、分かっちゃった?」

ニヤニヤしながらユーリの隣に並ぶ。
ユーリは内側を向きながら空を仰ぎ、ゼロスは外側を向き海を見た。

「アイツ可愛いんだよな…、俺様ガイとならヤれると思うぜ」
「ガイは俺のだ」
「…奪い取るってのも、有りじゃねぇか?」

空へと向けていた目をゼロスへ向け、ギロリと睨みつける。
ゼロスもユーリを見ていたのか、ニヒルな笑みを浮かべていた。

「お前ッ…!」


「ユーリ、ゼロス、何してるんだ?」


ゼロスを睨み付けていた目を声のする方へと向ければ、そこにはガイが居た。

上、タンクトップ一枚(しかも汗で少し透けてる)。
下、ズボンを捲り生足披露。
顔、汗ばみ、若干顔が赤い。

「ッッ―――!!お前何て格好してんだ!!!」
「ぇ…ルークと稽古して暑くなってさ…」
「何でも良い!とにかくいつもの服に着替えろ!」

何故ユーリが怒っているのかも分からないまま、ガイは背中を押されながら船内へと連れていかれた。


静かになった甲板。
波の音とカモメの鳴き声だけが響く。

「ハハハ…、ったくホント面白いなアイツ…」



コレだから欲しくなる…



「覚悟してろよ、ユーリ・ローウェル」






いつかお前を奪ってみせる


「ッ…」
「どうしたユーリ?」
「何か…寒気が…」





―――――
ゼロ→ガイにもゼロ→ユリにも取れるオチ(笑)

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