カカシ×ナルトのお部屋

□君の好きなもの
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『オレってばラーメンが好き!!』

ナルトの好きなもの。
ラーメン。

『あとおしるこ!!』

そしておしるこ。

『んで…カカシ先生!!』

うん。
オレ。………ってえ?!?!


君の好きなもの


「カカシ先生〜今日お昼なにがいい?」
「ん〜………さんま」
「了解」

手際よくさんまを捌き始めるカカシの自慢の恋人、ナルト。
ちらっと目を移せば、気分良さそうに鼻歌を歌っている。
幸せな空間にカカシはにま〜と緩い笑みを浮かべた。

ナルトと付き合い初めて約3ヶ月。

最初の告白はナルトからだった。
誕生日だということで、カカシがナルトに「お前の好きなものってなに?」と聞いたのがきっかけだった。
それが冒頭である。

『カカシ先生が好き!!』

ちょっと頬を染めて、そう叫んだ教え子。
カカシは勿論フリーズした。

(え……………え?なに?ドッキリ?)

なんて失礼なことを考えながらも、心の奥底では喜んでいる自分がいて。
真っ赤になっていくナルトと一緒にカカシも真っ赤になった。

『か…カカシ先生は……オレのこと、嫌いってば……?』

今にも泣き出しそうな声で言うもんだから、ついつい「んなわけないでしょ!!」と盛大に突っ込んでしまった。
カカシだってナルトが好きだった。
自分がいつからそんな想いを持つようになったのかはわからない。
けれど、その類い希な美しい容姿と、誰かさんに似た元気すぎる性格に惹かれていたのは確かだった。

『…じゃあ…つきあおうか?』

そう言ったら、ぱぁっと明るくなったナルトの笑顔を見て、カカシの気持ちは決まった。
ナルトを溺愛する某女傑にボッコボコにされたのも今じゃいい思い出。(…実はそうでもない…)
こうしてナルトと幸せな日々を送っているのだから。

「せんせー。大根おろしいる?」
「いる♪」
「わかったってば」

しゃりしゃりと大根をおろす音が聞こえる。
それすらも幸せに思えて。
こりゃどうしようもないな、とカカシは苦笑した。

「ナルト」
「ん?」

後ろから抱きしめて、まろい頬にちゅっとキスをする。
カーッと赤くなるナルトを見て、カカシはくすりと笑った。

「オレね、今すっごく幸せ」

そう言うと、ナルトは小さな声で

「…オレも……だってば…」

と呟いた。
ちょっと口を尖らせて、身体中から湯気が出そうなくらい真っ赤っかなナルト。
これ以上の幸せはないと思った。


今日はいい天気。
昼飯を食べたら、ナルトと一緒に出かけよう。


腕の中にいる愛しい存在を確かに感じながら、カカシは幸せそうに目を細めた。

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