カカシ×ナルトのお部屋

□残り香(未完)
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『……………病気………』

病気…?
なんの?
……誰が?

『……、ルト……ナルトっ……』

ん………?
オレ?

「ナルトっ!!」

ぱっちりと目が覚める。
目の前には少し見慣れた天井があった。

(あれ………オレってば……)

なんでこんなとこに……

キョロキョロと見渡してみると、ベッドの横にはひどく心配した顔のシカマルがいた。
眉間のシワがいつもより濃い。

「シ……カマル……」

シカマルを見てはっとなる。
さっきのシカマルの言葉……
早く聞かなきゃ…!!
オレは小刻みにふるえる手でシカマルの服を掴んだ。

「お前……カカシ先生のこと…なにか知ってるだろ……?」
「………………。」
「頼む…頼むってばよ…っ…」

たった少しでいい。
教えてくれというとシカマルはため息をついた。

「…病気、にかかったらしいぜ」
「病気………?」

なんの?と聞く前にシカマルが口を開いた。

「あとは…綱手様に聞け」

深刻な顔でそう言われ、さすがのナルトもそれ以上言い返すことは出来なかった。





(ばあちゃん…そうだよな。ばあちゃんが知らないはずがない)

きっと聞いても、そう簡単に綱手は教えてくれないだろう。
今までずっと綱手の下で働いてきたからよくわかる。

(けど、今回は何が何でも聞き出さないと……)

一回深呼吸をして、火影室へ足を踏み入れた。

「…ナルトか。どうした?」
「ばあちゃん…」

シカマルから連絡を受けたのか…
綱手は眉一つ動かさず、ナルトを見据えていた。

「ばあちゃん……知ってんだろ?カカシ先生が里抜けした理由」
「……………。」
「…なんの病気なんだ…?」
「……………。」
「里抜けしなきゃならねぇくらい重い病気なのか…?」

重い沈黙が続き、ナルトが我慢できずまた口を開きかけた頃、ようやく綱手の口が動いた。

「……不治の病だ」
「フジの病……?」

こてんと首を傾げると、綱手は額に手を当てて、ため息をついた。

「治療法も薬もわからない。治しようがない病のことだ」
「………それって………」
「…あぁ…治しようがないからな…その病に侵された者は大抵死ぬ…」

そんな病気に……カカシ先生はなったのか………?
そう考えただけで心臓が凍った。
だってそれって……カカシ先生が死ぬってことだろ……?

「じゃあ……カカシ先生が里抜けしたのって…………」


『綱手様。お願いです』
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