無重力アイラビュー

□4.キミが初めて泣いた夜
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サトシ君が地球に来て、一週間が過ぎた。
最初の頃、毎日のようにTVを騒がしていた“隕石”やら“地球外生命体”のニュースも漸く沈静化を迎えて。
いつの間にか、駐車場の穴も綺麗に修復され元の姿を取り戻してる。
それは、同時に俺達に平和をもたらす事でもあるのだけど。



「……サトシ君。家帰ってから、何作るんだっけ?」




彼が俺の元に来て、一番変わった事は。



「……かれー。」




「ピンポーン、大正解!!……一緒に、超美味いカレー作ろう?」




休日になると、自炊するようになりました。
今までの俺には、考えられない事です。



「……たまねぎ、いっぱい。」




うん。
サトシ君、玉葱の沢山入ったカレー大好きだもんね。




「……いいよ。いっぱい、入れよう。」



サトシ君の為なら、俺いくらだって泣きます。
後で目がのび太君みたいになっても、後悔なんてしません。



坂道を登る、彼の手を引きながら。
そういえば、サトシ君が泣いた所を見た事ないな、なんて思った。
ホームシックになっても、おかしくない筈なのに。





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