無重力アイラビュー

□5.ビッグバンは、突然に
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「フィッシング・ターイム!!」




TV画面から聞こえる陽気な声に、ピクリとサトシ君の肩が動く。




「……しょう、さかな。」




クイとシャツを引っ張って、見たいとおねだりする彼に。
朝っぱらから、クラリと眩暈に襲われた。




サトシ君ってば、俺に内緒でまたDVD再生したな〜。




見せたいのは、山々だけど。
甘やかすばかりじゃ、彼の為にならないのも事実。
ここは心を鬼にして、我慢というものも覚えて貰おう。




「ダーメ。今から仕事だし、今日は松本の所で、お祝いするんだよ?」




「……おいわい?」



ロンTから顔を出した彼が、腕の中で不思議そうに小首を傾げる。




「そう。なんかさ?もう一つ、新しいお店がオープンするんだって。」




今夜は、それを記念したオープニングパーティーとやらが開催されるらしいのだ。
まぁ、俺と二宮はそのパーティーに参加する訳じゃないけど。
終わった頃を見計らって、個人的に祝ってやりたいなぁなんて思ったりして。




本当、松本には日頃から世話になりっぱなしなんだもの。
感謝しても、しきれません。




改めて、アイツは良い奴だってそう感心しながら。
俺をジッと見つめる、サトシ君の頭にニット帽被せた。




「よし、出来た!!」




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