蒼天の使者

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サクラに案内された場所は、火影邸の屋上だった。サクラはオレを案内したと同時にその場を去って行った。



風で、目の前にいる偉大なる人の髪がなびく。




「失礼します・・・綱手様、何か・・・?」



「来たか、カケル」



「はい。それで・・・」



「今すぐ里の外に行き、風影を迎えに行ってこい」



「・・・・・・へ?」




綱手様はオレに背を向けて、任務を言った。・・・・・・これって任務になんのかな?



オレがマヌケな声を出したがために、綱手様はオレの方を向いて、ため息をつける。




「同盟国として、会議を始めるんだ。一昨日から、風影とその護衛忍は木の葉に向かっている。今日着く予定だそうだ」



「あ、なるほど。・・・・・・待ってください、その会議っていつあるのですか?」



「・・・・・・一週間後だ」




それまで我愛羅は木の葉に泊まると?




「・・・確か、我愛羅もあのガキに惚れているんですよね?」



「・・・そうだ」



「無理を言わないで下さいよ。あの我が儘娘と我愛羅を会わせるとか・・・。木の葉の恥じゃないですか!」




オレは綱手様に抗議する。こう言っても意味がないのは分かっている。だが、木の葉と砂のどちらともがダメになったら世界が壊れるじゃねぇか・・・!!




「我愛羅自身も惚れている!砂の評価が落ちたら他国が・・・・・・!!」



「木の葉を襲撃してくるだろうな・・・」



「そんな悠長に言ってる時間は・・・」




無い、と言おうとしたオレの言葉は突然開いた扉によって遮られた。



綱手様と同時に扉を開けた本人を見れば、テンテンだった。息を荒くして、肩で息をしているくらいだった。




「し、失礼・・・します・・・」



「どうした、騒々しい。何があった!!?」



「はぁ、はぁ・・・。ナ、ナルト達が・・・」



「ナルト・・・?」



テンテンの零した言葉に、オレは眉をひそめた。ナルト達が何かしたのか?


そのまま話を聞こうとした時だった。



「!!?」


「な・・・!」



チャクラが一気に膨れ上がったのを感じた。


オレはテンテンに詰め寄った。




「何があったんだ、テンテン!今のチャクラ、ナルトだけじゃねぇ!サスケやキバ達のチャクラもあったぞ!?」



「カケル、落ち着いて!っ・・・ナルト達がサクラ達を・・・!!」


「!」


「!待て、カケル!!!」




テンテンの続きの言葉を聞かないまま、オレはその場を離れた。そのまま、瞬歩でいっきにナルト達のチャクラを感じる場所へ向かった。




「ッ・・・サクラ、いの・・・ヒナタ・・・!!」




徐々に消えていきそうな三つのチャクラ。それは、オレの大切な仲間のチャクラだった。




「無事でいてくれ・・・!!」




オレはただその祈りと共に瞬歩でナルト達の元へ向かった。



 
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