拍手感謝!お礼です。
お相手はご自由にご想像ください♪
彼女はいつだって笑っていた。
「私、貴方のことを大切に思っています」、「みなさんがそう、思っているように」。
馬鹿馬鹿しいと、何度も思った。
僕と似通っていて、それでも何処か違う。
そんな感情なんて、これっぽっちもいらないのに。
せめて嘘でも、嫌いと言って欲しかった。
“唯一の嫌いな人”になれた方が、まだマシというものだ。
それでも彼女は、笑う。
「私、貴方のことを大切に思っています」、「だからそんな顔、しないでください」。
誰の所為かも、知らないくせに。
*
「大切だとか、好きだとか。どこまでも無責任な言葉だよね」
気づいたら、そう口走っていた。「それでも君は、それを繰り返すの」
彼女はいつもと同じように、こう言った。
「……はい。私は貴方を、大切だと思っています」
恋情偽れど
(せめて。せめてその瞳に僕だけ映して、「嫌いだ」と言ってくれ。)
本当にありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!