短編集
□拍手ログ トライシリーズ 091221
1ページ/1ページ
---トライ×トラベル---
「ほら、早くしなさいよ。グズグズしていると、私はキレるわ。三行半よ。私を怒らせないで。所謂成田離婚になりたくなければ、さっさと荷物を纏める事ね」
「そう言う鞠子さんは…コンタクトレンズ入れるのに三十分はかかってたはずなんだけどな…」
「あら、女の子のお洒落にはそれくらいの時間が必要なのよ、馬鹿ね。いつまでも美しい妻でいて欲しいと思わないの?」
「……まあ、そうだけど」
「なら何も問題いらないわね」
「強いて言えば、君はボブカットの方が似合う気がする」
「ならば切るわ」
「……へ?」
「あなたがグズグズと荷物を纏めている間に、私は美容院に行って来るわ」
「ちょ、待って、」
「纏め終わったら美容院まで迎えに来なさい。以上。行って来るわ」
「ちょ、ちょっと鞠子さんッ!?」
彼らの旅路は非常に回りくどい道らしい。
---8<---
新婚旅行直前の二人。
それなのに髪を切ると豪語する彼女。振り回される哀れな人。
まさかこの二人、結婚しちゃうなんて…(笑)