01/15の日記
21:15
もちもち(宗就)
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火鉢を抱えた元就は、綿入れした上着を羽織りまるで達磨のようだ。
趣味の歴史書の編纂のため、本を読む。
同時進行で火鉢の上に置かれた網の上で、焼いている餅をこまめにひっくり返す。
あぁ、そろそろ焼けたなと餅を皿にあげ、砂糖醤油をかけてフウフウしながら餅を一口。
あぁ、美味しいなと幸せに浸りながら、このまま邪魔が入らず趣味に没頭できたらどれだけ良いだろうか?そんなことを考えていたらひょっこりと襖の間から見知った顔がのぞく。
―元就公、相変わらずですね。
お土産の餅ですと、宗茂は手にしていた包みを手渡す。
―仕事は?
―自分の分はきちんと終わらせて来ましたよ。
見惚れる様な笑みを浮かべ、宗茂は元就の前に腰をおろした。
―達磨みたいですね。
―宗茂……
可愛らしいですね、宗茂はそう言うと元就の頬を軽く掴んだ。
ひんやりとした手。
少し頬を引っ張り、宗茂は楽しそうに笑う。
―餅みたいに柔らかいですね。
―そうかい?
―触ってて気持ち良いです。
少し前までは嫌がって見せたが、今は何を言っても無駄だとわかり、宗茂の好きなようにさせることにした。
宗茂は、そりゃあもう楽しそうに元就の頬をムニムニする。
どうやら今日も、元就の歴史書は進みそうにない。
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