03/14の日記

20:46
Happy Birthday(現パロ:宗就)
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《Happy Birthday》


 誕生日おめでとうございます。そういって、宗茂は元就にプレゼントを渡す。
 プレゼントは悩みに悩んだ末、懐中時計にした。
 元就のは何度直しても10分以上遅れてしまうらしく、その事を思い出した結果だった。
 元就も、そのプレゼントがいたく気に入ったらしく、満面の笑みでありがとうという。

「あのですね、元就さん」

 用意したケーキを食べる元就に、宗茂が真剣な眼差しで見つめる。
 その真剣さに、元就も自然と手を止めた。

「バレンタインのチョコの意味が知りたいです」
「チョコの?」

 宗茂からの質問に、元就は「毎年貰ってるから、そのお礼だよ」と曖昧に笑う。
 元就の曖昧な笑みに、宗茂は本当にそれだけですか?と低い落ち着いた声で聞く。
 声は落ち着いていたが、内心は冷や汗ものだった。心臓は異様に早く動き、喉も乾いてきた。
 答えの聞き方によっては、宗茂はすむ家を無くす可能性もあったが、やはり気になって仕方なかった。
 が、困ったように眉を寄せる元就に、あのチョコは彼がいう言葉の意味しか無いのだと思い知らされる。
 ならと表情を直ぐに柔らかい物に戻し、常の様に笑った。
 それに安心したのか、元就もいつものように笑う。







 誕生日おめでとう。

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