04/01の日記

22:01
エイプリルフールの甘い夢(お菓子な現パロ:宗就)
---------------
 あのさぁ、宗茂。眉を寄せ、ひどく困ったように声をかけてきた元就は、下腹をさすっていた。
 お腹でも痛いのだろうか、あの夜の事後処理を失敗したのならそれはそれで大変だ。
 やはり神妙な面持ちになった宗茂は、どうしたのかと元就に聞く。
 一瞬の沈黙。
 外の喧騒が良く聞こえる。
 沈黙が痛い。
 暫く悩んだあと一代決心をしたという面持ちで元就が「あのね……」と切り出した。


―子供ができたんだ……

 はい、今あの人は何て言った?なんかあり得ないことを言ってませんでした?
 混乱する頭を無理矢理冷静にさせても「何ヶ月ですか?」とすときょんな事を聞いてしまった。



「もちろん、嘘だよ」
「ですよね」
「驚いた?」
「もちろんです」


 やっぱり嘘だったかと、ほっとした自分と少し残念な気分になる自分に宗茂は少し驚いた。

「本当に貴方との子供ができたと思ったら、いかんせん喜んでる自分がいました」
「……きみねぇ……」

 たぶん、どちらにも似て可愛らしいんですよ。そんなふうにありもしない夢を口にした。




《エイプリルフールの甘い夢》

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ