07/02の日記

22:03
クロニクルくる
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クロニクルくる
〜弟からの手紙編〜

 安芸の毛利邸に宗茂の弟から手紙が届いた。
 手紙は宗茂宛らしく、それを見た彼は楽しそうに封を開けた。

「何と書いてあるんだい?」
「いえ、どうやら次回作の件で言いたいことがあるそうです」
「えっ?モブで出してとか?」
「いや、あれは基本的に表舞台に立ちたがらない性格なんです」

 秀長様タイプなんですよ、うちの弟とにこやかに言う宗茂の顔が文面を読んでいくごとに曇っていく。
 いったい何が書かれていたのか?やはり本命の『早く帰ってこい』だろうか?
 ひょいと文面を除くと、これまた面白いことが書いてあり元就は笑いをかみ殺すように肩を震わす。

「これはそんなに笑える文面ですか?」
「うん、君達兄弟の関係が出ていていいね」


『拝啓兄上様、仕事が一段落したと安芸に旅立ってひと月ほどたったようですがお元気でしょうか? 私は日々怒りをためていく義姉上の愚痴を聞きながら政務に励んでおります。 
 さて、さる今秋『戦国無双Chronicle』の続編が出るそうで、兄上もさぞ忙しいと思われます。
 それは喜ばしい事なのですが、今回より私の剣の師匠が参戦されることになりました。
 それにともない、兄上の事ですから師匠と何かしら接触があるものと思われます。
 兄上は、3本編で秀忠様に弓引くという無礼を働いております。
 設定とはいえ、さすがに兄弟ともども取り立ててくださった大恩人に対し弓を引いた兄上ですが、秀忠様はそれでも信頼してくださっているようです。
 三日間ほど寝込まれたらしいですが……
 その際、師匠がいろいろと仲裁に入ってくださり何とかお咎め無ということになっております。
 ですので兄上、くれぐれも師匠にはご無礼の無いようによろしくお願いいたします。
 大切なことなのでもう一度書かせていただきます。
 くれぐれも、師匠には無礼の無いようにお願いします。いいですね。
 そろそろ仕事も良い具合に溜まってまいりましたので、お早いお帰りをお待ちしております。


 追伸:元就様にも程々にお願いしますよ』


「信用ないね」
「ほっておいてください。
 直次も、俺はガキじゃないんだそれくらいわかっているさ」

 立花家は基本『空気を読む気がない』。
 しかも、はっきり言って礼儀正しいとは言えない。
 兄夫婦の傍若無人ぶりにさぞ胃を痛めてきたのではないか? 元就は遠方で兄の心配をする手紙の主の姿を思い浮かべ合掌した。

 その頃……

「あなた、顔色悪いけどどうしたの?」
「兄上や義姉上が師匠に対し何かやらかさないか心配で……」
「胃薬調合させましょうか?」
「お願いします」

《終わり》

 柳生さんは直次くんのお師匠様なんだよ〜
 どのくらい接点があったのか調べがつかないけどね!

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