忍乱・連

□常
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「あ、あのねぇ。私ぃ・・・文ちゃんの事が大好きなのー・・・///」



ピシリ


頬を染めて、恥ずかしそうに呟かれた言葉に、
文次郎はこれでもかという程、顔を真っ赤に染めて固まる。

あまり、色事に免疫のない文次郎。

更に、長年好意を寄せている相手からの告白に思考が停止してしまい、動くことができなくなる。

二人が固まってしまったのを確認して、茜は彼らの腕から抜け出した。
悪びれる様子もなく、素早く二人から十分な距離を置いて、走りながら告げる。


「仙蔵が汗くさいなんて嘘だよー!
 文次郎は友達として大好きだよー!」


その言葉に、二人の硬直が目に見えて解けた。
気づけば、茜の姿はもうすでに視界から消えていて。
慌てて彼女を捜して、走り回る文次郎と仙蔵。

捕まえた茜に簡単に逃げられて、それを探し回る6年生の姿。





=いつものこと・・・=
(先輩方は、また茜先輩に逃げられているな)
(おやまぁ)
(茜ちゃん、すごいねー)
(茜先輩ですから)
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