T&B
□非常識なお姫様の10のお題
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自我が目覚めたときには既にその力を使っていた。
それが当たり前だと思っていたのに、特殊なことだと生活の中で知った。
父と母は私の力を知ると、冷たい目で私を見るようになった。
だから、施設に預けられるのは当然の結末だった。
「リオルちゃんの力は強いから、特別な学校に通いましょうね」
送り出されたNEXTの学校。
どこへ行ってもお払い箱。
友達の話を聞くと、みんな似た感じの事情でこの学校へきている。
「俺はヒーローになるんだ」
能力値も頭脳も見た目もそろっているバーナビー・ブルックスJr。
さわやかな王子様のような性格は表向き。
嫌味ったらしくてツンツンしたのが猫を脱ぎ去った姿。
御伽噺の王子様なんて気持ち悪いと思っていた私にとって、彼は完璧で現実的な王子様。
「じゃあ、私もヒーローになって貴方の邪魔をして差し上げますわ」
決められた道を歩かなくちゃいけないなんて、誰が決めたの?
(もう、言うことを聞くのも飽きてきましたわ)
(だって、彼のパートナーは私しかいないんですもの)