ぼくもの書庫

□永久への誓い
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「クレア、僕と結婚してくれないか?」

夜。
いつものようにシュタイナーと泉でお茶会をしていると今日はどこかそわそわして落ち着かない彼が急に冒頭の言葉をくれた。

「……えぇっ?!」

「…聞こえなかったかい?
クレア、僕と結婚してくれ…
いや、結婚してください。」

いつも余裕たっぷりそうなシュタイナーの表情が今はものすごく真剣そのもので。
だから嬉しかった、本気でプロポーズしてくれているんだ、って。

でも…

「怪盗は…どうするの?」

そう、彼は怪盗だ。
そして私は牧場主、この関係はけして結ばれるコトのない、禁断の関係。
だから…

「もちろん、辞めるよ。
僕は君と一緒にこの先もずっと歩いて行きたいんだ、だから障害となるこの家業は辞める。」

「………ええぇぇぇっ??!!」

「…そんなに驚く事かい?
それだけ…僕は君と歩んで行きたいんだ。」

そう言う彼は、どこか照れ顔ではにかむ姿がどこか可愛くて…

「わ、私で…良ければよろしくお願いします…」

そう答えれば彼の満面な笑みに手を引き寄せられて抱きしめられる。


「…ねぇ、シュタイナー?」

「うん?」

「私…幸せ…だよ?」

「僕もだよ…」

シュタイナーとの結婚式は参列者なしの深夜、二人だけの結婚式。
でも寂しくなんてないよ?

だって…これからは二人で歩んで行くんですもの。









(もぉ〜、二人ともラブラブしちゃってぇ)
(でるにでれないの〜)
(めがみさまぁ、どうするんだな?)
(そうねぇ…、あ、じゃあ鐘をプレゼントしてあげましょう。そぉれっ!!)


こうして女神様の計らいで夜中の泉に鐘が鳴り響き、一組の男女が祝福されたのであった。




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