〜プロローグ・第1話〜
□第1話 〜第1節〜
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*惑星第三八七五八号星*
ここは、銀河の一つ「太陽系」にある惑星である。
のどかな風景の一角に突如旋風が巻き起こり、そこに人影が現れた。
「……さて、ここはどんな世界かな……」
それは「世界の傍観者」である。
二十歳ほどの男性の姿をしているため「彼」と表記する。
(魔法は存在しないようだな。この辺りは……田舎、といったところか)
見渡すと、辺りには草木が広がっており、家がぽつぽつと建っているのが見える。
(まずは住民を「視」なくては)
住民を「視」ることは、その世界を知る上で重要なことのひとつである。
ひとまず、彼は歩き出した。