短
□Reason
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いつからだっただろう?君が僕の隣にいることが当たり前になったのは...。
初めて出会った日の君はとても華やかで、一瞬にして目を奪われた。ふわふわと宙を舞う桃色の髪。透けるほどの白い肌。掴んだ腕は驚くほど細くて、見つめられたアイスブルーの瞳に吸い込まれそうになったのを覚えてる。
「アスラン・ザラは、わたくしがいずれ結婚するお方ですわ」
そう聞いたとき、実は少しだけ胸が痛んだんだ。少しずつ君に惹かれていっている自分を知っていたから...。だから君をアスランの元へ返した。これ以上一緒にいたら、君を本当に好きになってしまいそうで...。だけどアスランは僕の大事な友達だから、絶対にそんなことはしたくなかった。
二度目に会った君は、例えるなら天使と女神。アスランとの激戦で傷を負った僕を介抱してくれた君は天使のように優しくて、再び立ち上がった僕に新たな剣を与えてくれた君は女神のように気高かった。
「想いだけでも、力だけでも駄目なのです」
僕はこの時初めて、戦うことの意味を知った。君の言葉に揺さぶられて目が覚めたんだ。
別れ際に、君の唇が僕の頬に優しく触れた。フレイのものとは違う柔らかくて温かいその行為に驚いて、僕は自分が赤くなっているのを感じた。