短
□Revival of the FREEDOM
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「貸して。なら僕が、開けるから....」
あなたはいつもと変わらぬ優しい声で、わたくしにそう告げた。
二年前のような想いは二度として欲しくない。平和な世界で、ただ静かに暮らしていて欲しい。
もう既に、癒えることのない傷を負ったあなただから...。
ずっと、そう願っていたのに......。
わたくしの存在が、キラをまた戦場へ引き戻すきっかけとなってしまった。
何故...?どうしてこんなことに...?わたくしがもし此処にいなかったら、キラはあのまま永遠に平和に暮らせていた....?
わたくしさえ、此処に...この世にいなければ。
「...終わりました」
そう言いながら、キラはフリーダムのコックピットから降りてきた。何処か辛そうで、悲しそうな表情。わたくしが、そうさせた.......。
「キラお兄ちゃぁ〜ん!!やっつけてくれてありがとう!!すっごくカッコよかったよ!!」
「お疲れ様。ありがとう...キラ君。あなたのお陰でみんな助かったわ」
「二年経っても腕は全く落ちてないようだな。相変わらず恐ろしい奴だ」
あっという間に皆に囲まれて、キラは小さく微笑んでいる。そして、少し離れた所に立ち尽くしているわたくしに気がついた。
「ラクス.....?」