迷
□Wedding Kiss
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Lacus's Eye***
わたくしがプラントへ来てから三ヶ月が経つ......。最高評議会議長の仕事は当たり前に忙しくて、毎日が目まぐるしい速さで過ぎていく。
目の前に積み上げられた山ほどの資料の束。
絶え間なく部屋に鳴り響く電話の音。
次から次へとやって来て面会を求める人々...。
全て承知の上で引き受けたことではあるけれど、さすがに限界を感じ始めた.....。
だって...隣にあなたがいない....。
振り向けばいつもそこにいて、わたくしに優しく微笑んで下さっていたキラ...。
わたくし達は特別な言葉こそ交わしたりはしていなかったけれど....二人が一緒に居られれば、ほかには何も必要なかった。
そう...。傍にいることがわたくし達の総てで、それ以外にわたくし達を繋ぐものなどないのだから...。
この前の戦争中、少しだけ離れていたことはあったけれど...。あの時は、必ずキラの許に戻れる確信があったから平気だった。でも、今回は....。
戻ることは出来ない。いつキラに会えるのかも分からない。もしかしたら、このままもう二度と会えない可能性だって考えられる.....。
そう考えたら、目頭が急に熱くなって...視界が滲んだ。