novel
□序章
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序章
ビュウ
夜風が強く吹く今、ある国の外れに2つの人影があった
月の無い今宵ではどちらの顔も判別できない
おもむろに1人が口を開いた
「…そんじゃあ」
軽く一礼して人影はその場から離れ、国の外へと歩きだした
もうひとつの人影はそれを追い掛けるでもなく声を掛けるでもなくただ、姿が見えなくなるまで見つめているだけだった―…
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