物語〜2〜
□蘇る悪夢
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桜「毒が毒じゃなくて、生物だったらどうなるの?」
滝「”竜機兵”の設計図には、
肉体はともかく、その原動力となる”思考能力”の中枢がなかったんだよ。」
桜「……??」
輝「つまり、設計図の通りに”竜機兵”を製造しても
それはただの肉の塊ってわけ。
人間で言う【植物状態】みたいなものだよ。…―――そうよね?滝澤さん。」
ますます混乱したように首を傾ける桜桃に
僕が説明する前に、輝響が言ってくれた。
滝「うん。」
紅「……――――それで”ネオムス”ですか。」
滝「そう、………”ネオムス”を
脳の中枢部に入れることで動くようになるみたいだ。――――理論上は、な。」
そこで言葉を切った僕は、同時に扉の前で足も止める。
紅「どうしたんですか?」
滝「―――――ま、正確なことは本人に聞いた方がいい。」
「「「!」」」
僕はゆっくりと目の前の扉を押し開けた。
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