物語〜2〜

□VS竜機兵@
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竜機兵の前に佇むネオ博士は、
まるで我が子を見る親のような慈愛に満ちた表情でそれを見つめた。


ネ「どうだ、美しいだろう……。
この世の支配者たりえる二つの種―――”ヒト”の英知と”ドラゴン”の圧倒的な力。
この二つを融合した、まさにこの世の真の支配者の姿をいったい何人見ることができたのか…………。」






――有頂天になってるとこ、悪いんだけど………




輝「別に見たくもないかな…。」

桜「なんかコワイし、桜桃気持ちわるーい。」




胎児のようにうずくまる竜機兵は
ラオシャンロンに匹敵する巨体、頭部の左右に湾曲した大きな角、
体に合う太い手足、長くて太い尻尾、巨大な鉄で出来た翼を持っており、
背中には鋸のような刃が付けられている。

しかし、その下の皮膚が無く筋肉や骨がむき出しの状態でかなりグロテスクだ。





紅「――――思わず吐き気を催すような素晴らしい外見ですね。」

滝「右に同じ。
―――ネオ博士とやら、眼科か精神科に行くことをお勧めするよ。」




思わず口元を抑え、眉間に皺をよせる紅。
そして滝澤が、恍惚とした演説をバッサリ切り捨てた。



ネ「……………フゥ。」




ネオ博士は心底残念そうに、肩をすくめた。






ネ「悲しきかな。
野蛮なるハンター共の頭では、これの素晴らしさを理解することは不可能のようだ。


仕方ない……――


―――――――この私が貴様らの身をもって教えてやろう!!」





ギギャォォォォォォオオンン――――!!!!







言うや否や、それまで蹲っていた竜機兵がその鉄の翼を広げて咆哮した。



輝「教えてもらわなくて結構よ!」

滝「逆にこっちがその身に刻み付けてやるよ。」

紅「ひとまず、アレを破壊しますよ!」

桜「うん!――桜桃、もうこわくないもん!!」




各々が武器を構えて、咆哮する竜機兵と向かい合った。
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