物語〜2〜

□蘇る悪夢
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《【ケジメつけ隊】視点》
[紅(こう)・輝響(ききょう)・桜桃(さくらんぼ)・滝澤(たきざわ)視点]






紅「まったく、とんでもない事をやってくれたものですね騎士団も。」



気味の悪い実験室を出た僕たちは、
当初の予定通り、今回の件の首謀者のもとへ向かっていた。




桜「ん〜〜、その”竜機兵”っていうのがヤバイのはわかったけど……。
それと”ネオムス”がどう関係あるの?」


滝「これは悪魔で僕の推測なんだけど―――――…。」



僕は前方に気を使いながら、慎重に言う。



滝「”竜機兵”の設計図と一緒に”ネオムス”の設計図もあっただろ?」

輝「そうね。
でもあたしは毒なんて調合したことないから、正直言ってサッパリだったけど。」



輝響が自分を卑下するように言った。

まあ僕はよく毒とかの調合もしていたからな。
人には得手不得手ってものがあるだろう。



滝「…………”ネオムス”は毒じゃなかったんだよ。」


「「「え!?」」」




僕の言葉に、みんな鳩が豆鉄砲くらった
みたいな顔になった。


――――――まぁ、僕も実際かなり驚いたんだけどね。



桜「なんだ、じゃあ毒じゃないなら安全なんだね!」

紅「ちょっと待ってください。【毒ではない=安全】ではないでしょう。
というより、あなたも見たじゃないですか。」


”テロス密林”で、
猛毒を持つはずの”リオレイア”が黒い斑点に侵されていくのを。



輝「アレが毒じゃないとしたら、何が毒なのよ…………。」


滝「厳密には、毒…
―――というより生物、に近い、かな……―?
僕もどう言えばいいかわからないんだけど。」



紅「生物…―――。」




僕がどう表現すればいいか悩んでる横で、
紅が呟くように反復した。

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