泣く子もだまる親衛隊

□泣く子もまもる
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平隊員の仕事はたいがい、体を使ったものだ。
体を使うといっても、あっちの方面ではない。あっちの方面はもっときれいな男が当たる。
おれのような平凡な顔が指名されるほど、会長さまは腐っていない。

会長さまの親衛隊は数が多く、いくつかに別れているのをはじめて知った。
過激派と穏健派。もちろん我らが隊長さまは穏健派だ。本当にあの方は天使だと思う。

過激派の連中は、我先にと会長さまを独占しようとするやからだ。
こんなやつが親衛隊を口にするなと思うが、隊長さまは笑って許す。

「好きにすればいいよ。こっちは全力で妨害してやるから」

天使の笑みに見えたが、まわりはなぜか凍り付いたように固まったのだ。

というわけで、おれはそっち方面の仕事を任された。もちろん、過激派をぶっつぶす……は言いすぎた。
妨害する仕事を隠密に、確実に実行中だ。
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