泣く子もだまる親衛隊
□賢い子も泣く
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賢者。小さな頃、ぼくのあだ名は賢者でした。
それというのも、名前が藤沢賢といいまして、簡単に賢者とつけられたからでした。
小さな頃は拒否権なんてものはありません。
ぼくは周りの満場一致で賢者となったのです。
大きくなるにつれ、賢者と呼ぶものは減っていきました。ただの藤沢となり、今では親衛隊の副隊長に変わりました。不思議なものです。
ぼくは会長さまを愛していないのに。
隊長さまがいらっしゃらなかったら、こんなことにはならなかったでしょうね。