好きになって

□好きになって
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冷房が効いた広い教室のいちばん後ろのすみで、おれは困惑していた。
いや混乱していた。

学内1のイケメンと皆が憧れる自慢の友達、瑛介(えいすけ)がおれの息子を舐めているせいだ。

「え、えいす…ぅあっ、瑛介!」

「ふ…ん?」

おれをくわえた口はそのままに、色素の薄い目をこちらに向けた。
その間にも瑛介の舌は動き続ける。

「ぅ、わっばか色っぽいから顔上げんな」

おれがそう言うと、瑛介は面白そうに口を放し、代わりに手で扱き出す。
目尻をほんのり赤くして、にっこり微笑んで俺を見たまま。

「気持ちよくない?健」

「わかってて聞いてんなお前」

健(けん)という名に恥じない健全な身体を持つおれは、相手が男でしかもストレートと思い疑わなかった友達にしゃぶられるというびっくり現象にもめげず、すぐにもイけそうだった。

だってこいつ超うまいんだよ。

なんで?
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