Semi Sweet・2

□思わぬ誤算・2
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「亮ちゃん、あたし兄離れするから!」

近所に住む幼馴染にそう宣言されたのは、つい最近のことだ。



思わぬ誤算・2



兄離れも何も、俺達同じ年だろって突っ込みはおいといて、これで少しは俺の周りも静かになると思ったら、あいつはまた勝手に人の部屋に上がりこみやがって、いきなり「亮ちゃん酷い!」と叫びやがった。

まったく激ダサだな。

いつになったら俺は静かな休日を満喫できるんだか。

「で、なにがひどいんだ、ってお前ベットにまであがりこむな」

人の注意も聞かず、俺が寝転がってた布団の上にまでずんずん入ってきやがって、お前少しは恥じらいをもて!

俺は慌てて身を起こす。

あいつは気にせず、ちょこんとベッドの上に正座。そして泣きそうな声で、日吉君の・・・と言い出した。

若の話か。

どうせそんなことと思ったぜ。

「若がどうした?」

「それだよ!」

「?」

「いつの間に亮ちゃん日吉君のこと、わ、若なんて名前で呼んでるのよ、あ、あたしだって呼んでないのに!」

く、くだらねぇ、俺は脱力した。

「お前な、だったらお前もそう呼べはいいだろ、仮にもあいつの彼女なんだからよ」

「出来るわけないじゃない、亮ちゃんは何もわかってないんだから!」

そこで、あいつは一気にまくしたてた。



日吉君って少しでも亮ちゃんの話するとすぐ不機嫌になるんだから!

もしあたしがいきなりわ、若って呼んでいい?って聞いたとしてよ、ふんって顔されて

「なんですかいきなり、宍戸先輩の真似ですか?あんた相変わらず宍戸さんにべったりですね」とか言われたらどうすんのよ!



「お前それは・・・」

ありえねーし、不機嫌になるってのも好きな女が他の男の話すれば当たり前だろ。


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