いちごぱふぇ

□いい女はダメな男に騙されて大人になる
1ページ/13ページ

 




万屋銀ちゃんは、今日も平和です。
お仕事なしで一週間。

ご飯の主食は白米のみで……………






「いい加減にしろぉぉぉっ!!」






新八の張り上げた声に耳を塞ぐ。






「なんですか、新八くん。せっかく銀さんが心の中で日記読んでたのに……」





俺がそう言うと、新八は求人情報雑誌を片手に声をあらげる。





「なんですかじゃないですよ!もう一週間も仕事なくってぐーたら過ごしてるんですよ!?神楽ちゃんを見て下さい!」






新八の指差す方向を見ると、神楽がげっそりした表情のままソファに横倒わっていた。






「ダメアル……もう死んじゃうアル……きっと私は餓死するネ……せめて死ぬ前に……パピーに会いたかったヨ……」







「神楽ちゃーん!!死んじゃダメ!死んじゃダメだから!どーすんですか銀さん!」







神楽の肩を揺らす新八を見て眉をひそめる。







「どーすんですかぁって言われてもなぁ、仕事ないんだから仕方ねぇだろーが。銀さんだってそろそろ白米の甘みにイライラし始めてるわコノヤロー」








そう言うと新八はうっと詰まる。


とりあえず神楽には酢こんぶをくわえさせ、俺は新八と求人情報雑誌を見つめる。





 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ