銀魂小説

□大切だと気付くころは
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「神楽………ごめんな……」




また守れなかったよ。
過去と同じように……………。





もうお前を失ったら……
立ち上がることなんて……出来ねぇよ。




いつもなら立ち上がれるのに………
おかしいだろ?




どんな試練があっても立ち上がってきた。




高杉と戦った時も、真選組の動乱の時も、吉原で暴れた時も、四天王で揉めた時も。




なんでだか分かるか?




お前がいたからだ。




神楽。
お前がいたから立ち上がれた。




骨が折れようと、
血を吐こうと、
ボロボロになろうと………




お前の笑顔がまた見れるなら。



戦いが終わったあと、
俺の名前を呼びながら駆け寄ってくる
お前の笑顔があったから立ち上がれんだ。





「ばぁさん、たま、キャサリン…新八ぃ…」





悪ぃな………先に行くわ。





「神楽」





神楽の額にキスを落とす。






「俺ひとり置いてくなんざぁ……水臭せぇじゃねぇか」




近くにあった刀を胸に突き立てる。




「俺も………逝く……から……」




血飛沫が飛びバタリと倒れる。




「また……あっちで……笑ってく……れ」




そのまま動かなくなった銀時。
二人の屍は、仲良く手を繋いだまま
朽ちていった。






―fin

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