いちごぱふぇ
□出会いや不運はいつも突然
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「いらっしゃいませ!3名様ですね」
新しくオープンした店の名前は
『大江戸とらんす』。
オープンしたばかりの店は、やはり人の出入りが多い。
銀時たちも15分ほど待ってようやく店に入ることが出来た。
「あーっ!やっとパフェが食える」
ドカッと椅子に座る銀時。
銀時の向かい側に新八と神楽も腰を下ろす。
「ご飯ですよあるアルカ?」
メニューを広げる新八の横で、ご飯ですよを探す神楽。
「大丈夫。ご飯ですよあるから。銀さんは何食べるんですか?」
キャホイと喜ぶ神楽を抑えながら、銀時にメニューを渡す新八。
銀時は受け取ったメニューの最後のページを開くと、「これ」っと指差した。
「はぁっ!?ホントに大盛りいちごパフェ頼むんですかっ?すごい量ですよ、これ」
新八がメニューに載っている写真を見ながら言うと銀時は人差し指を立て、左右に揺らす。
「チッ…チッ…チッ。甘いぜぇ、ぱっつぁん。写真に写ってるのは見せかけなんだよ。実際はもうちっと小さいの」
キラキラした瞳はまるで少年のよう。
普段は死んだ魚のような目をしているのに、甘いものを食べる時はキラめいている。
そんな銀時を血糖値が高めとはいえ、新八は止めることが出来なかった。