イナズマ
□嫉妬
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始まりは、小さいようで大きかった
佐久間が日本代表として、イナズマジャパンに入れたのは、俺も自分の事のように嬉しかった。
佐久間も、決まってから一番に連絡してくれたらしい。
俺としては、すごく嬉しいと思う反面、佐久間とはもうしばらくは会えないという事実の方が大きかったけど、そこはやっぱり顔には出さず、
「頑張ってこい!」
なんて言って送り出した。
代表入りしてから、たまに連絡などはしてくれるけど・・試合の事よりも、鬼道のことばかりを話されている俺としては、やっぱり心に何かが突っかかる。
そして今日もまた、佐久間から電話がきた。
『なぁ、源田!聞いてくれ!あのな、鬼道(さん)が_____________でさ!それで鬼道(さん)が!________________だったんだ!』
また、鬼道____
鬼道、鬼道、鬼道、鬼道・・・・
「(もう、嫌だ・・・・・)そうか、良かったな。ところで、不動とはどうなったんだ?」
鬼道の事が聞きたくないから、話を逸らす。
『不動・・・?んー・・・微妙だな・・・・なんか、微妙!それより、鬼道(さん)が____________でさ!』
「(っ!・・・・どうして、鬼道ばかり・・・・)そう、か・・・・・」
どんなに話を逸らしても、佐久間は必ず鬼道の話に戻す。俺はどんなに頑張っても、鬼道には敵わないのか?
『・・・・・・・源田、今日元気ねぇな・・・。何かあったのか?』
「・・・・・・・(お前の、ことで・・・なんて、言えないな・・・)いや、何でもない・・・」
『・・・・・・そうか?ならいいけど・・・。あ、鬼道(さん)!え?今?ああ、源田と話してるんだ(です)?』
!?鬼道が、近くに居る・・・・・?
代わる?嫌だ!
電話をしているときだけは、鬼道の話をしていても俺だけに、俺だけに声を向けてくれてるのに、そこで鬼道なんか出て来たら・・・・・
「さ、くま・・・・、いい」
『?何がだ?』
「代わらなくて、いい・・・・・」
『・・・・・・・・?でも、久しぶりに話したいd「どうして鬼道なんだ!」
いい加減、佐久間の鈍さにも気が立ってつい、怒鳴ってしまった。普段は絶対にしないから、佐久間を怖がらせたかもしれない。もう、何も言ってくれないかも・・・いや、電話すらかけてくれないかも・・・
『な、何言ってるんだよ、源田・・・・』
あぁ、駄目だ。どうしても、どうしても、どうしても・・・・・・
腹が立つ、虫酸が走る、どうして気がついてくれない!?
「佐久間、俺はお前が好きだ。愛してる。だから、俺以外の男の話なんてしてほしくない」
勝手な話だって分かっていた。でも、やっぱり嫌だった・・・・
『・・・・・・・・・・・・・』
やばい、返事してくれない・・・・・
やっぱ嫌われたかな?こんな男、嫌いかな?
というか、勢い余って愛してる、まで言っちまったよ・・・
はぁ、もう駄目だ・・・・・・
「・・・・・すまん、今のは忘れてくr『忘れる訳・・・・、ねぇだろ!』
そうだよな、って!
ええええええええええええええええええええっ!?
忘れる訳、ない!?
何で!?
どうしてっ!?
「な、さ、さ、さ・・・・・・・」
『俺も、お前の事が・・・・好き、だからだよ!』
「っ!?」
夢みたいだった。
佐久間が、俺と同じように俺の事を思っていてくれてただなんて。すごく、すごく嬉しかった。本当に嬉しくて、もうどうにかなりそうで・・・・・
『も、もう・・・・二度と言わねぇからなっ!』
そんな台詞を吐いていながらきっと佐久間は電話の向こうで真っ赤になってるんだろうな、なんて思いながら、俺はあまりの嬉しさに号泣した。号泣して、大声で叫んだ。佐久間への愛を
「佐久間ぁああああああああああああああ!好きだぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
『キモイんだよ!つぅかお前、何?嫉妬してたの?』
嫉妬・・・・・・・・?
あぁ、そうか・・・
俺は、きっと『嫉妬』してたんだ・・・
鬼道を、疎ましく思ってたんだな・・・・
「ああ、すごくしてた。だけどこれからはもっとすると思うぞ?」
何ていったって、彼氏になったんだからな!
『はっ!?何でだよ!』
「俺は独占欲が強いから、今度鬼道の話したら無条件で佐久間に会いにいくから」
『・・・・・・最悪だ、マジで』
「嬉しいくせに?」
『っ!黙れ!死ね!源田の阿呆!』
今は何を言われても、俺の耳には届かないかもな。
「佐久間・・・・・」
『何だよ!』
「愛してる」
『恥ずかしいんだよ馬鹿!お、俺もだよ馬鹿!』
「ツンデレ」
『黙れ!』
しばらくは、このやりとりも悪くないかな?
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^p^
初めてのまとも小説gj!
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