思いつくままの妄想小説2

□Dr.シャマルに任せたら
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そして運命の金曜日の放課後。


「ごっくでら!一緒に帰ろうぜ!」
「はぁ?お前部活は?」
「一身上の都合でお休みでっす」
「なんだ?そりゃ。大体俺は十代目と」
「あーごめん、獄寺君。俺、京子ちゃんとボクシング部に行くことになってるから」
「えぇ?」
「今日は山本と二人で帰って。ゴメンね」
「じゅ、じゅうだいめぇ・・・」
「おーツナ!またな」


シュンとしてしまった獄寺に、少しだけ罪悪感。
とはいえこのままじゃ、何も始まらない。


「と言うわけで、今夜の夕飯何食べたい?」
「はぁぁ?」
何の事だか分からないと言うようにキョトンとしている。

この顔が可愛いんだよなー。
いつも気を張っている獄寺の、ふとしたときに見せる無防備な顔。


「夕飯。何でも獄寺の好きなモン作るからさ」
「ちょ、ちょっと待て!お前家来る気か?」
「え?ダメ?」

態とらしく小首を傾げて聞いてみると、案の定嫌な顔をされた。

「それヤメロって言ってるだろーが。ったく、どーせダメって言っても来るんだろ?」
「もちろん♪」
「美味いモン、作れよ」
「任せろって!」

ココまでは予想通り。
獄寺には"行ってもいい?"って聞くより"行くから"と言いきった方が効果的だから。

ホント、押しに弱いんだよな。

天気予報通り、次第に曇ってきた。
コレで、夜雨になってくれれば・・・
俺、雨の守護者らしいし、きっと上手く行く!
そう信じて俺は心の中の決意を強めた。
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