思いつくままの妄想小説2

□だぶる?でぇと
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事の起こりは半月ほど前。
ハルが遊園地の抽選に当たったことに始まる。


「遊園地・・・ですか?」
「うん。なんでも、バレンタイン企画とかでカップル限定なんだって」

いつものように宿題のために集まった俺達。
そこで2/11の予定をいきなり聞かれた後、そう言われた。
部活の方も11日は珍しく何もない。


「へぇ。3組までご優待か。でも、カップルって言われてもなぁ」
「別に恋人とかじゃなくても、男女ペアならイイみたい。
だから京子ちゃんと黒川誘ってさ。6人で行かない?」

と言うことで、トントン拍子に話が進むはずだった。
黒川のばぁさんが倒れて、オマケに笹川がインフルエンザにかからなければ・・・




「ダメですかっ?どーしてもダメですか!?」

金曜日、2人がダメなら中止にしようかと相談していたのだが。
当然のごとくハルが猛反発。涙目で訴えられて困惑中だ。

「ハル、ツナさんとのデート、すっごい楽しみだったんですっ。新しいお洋服だって買ったんですっ」
「うるせぇ!仕方ねぇだろ。文句は笹川と黒川に言えよ」
「2人とも駄目になったんじゃ無理だろうし。第一デートじゃないし」
「ハルの友達連れてきますからぁ〜」

うわぁぁんと縋ってくるハルをツナが宥めようと必死になっている。
ハルには悪いけど、獄寺が、知らない女の子達と穏やかに・・・なんて出来るとは思えないし。
それに必要以上に獄寺に女の子を近づけたくないってのも本音だし。



「そんな面倒くせぇことしなくてもいい方法があるだろーが」
寝ているとばかり思っていた小僧の声。

「リボーン、起きてたのか?ってかどうすんだよ」
「これだ」

と言って獄寺にぽんっと投げてきたのは薬の瓶。
見る見るうちに獄寺の顔色が青くなっていく。

「あ、あの・・・リボーンさん。まさかこれって・・・」
「はひっ!これって獄寺さんが女の子になれちゃう薬ですよね!
流石リボーンちゃん、ナイスアイデアです!」

途端にキラキラと目を輝かせるハル。
俺としても、女の子の獄寺と堂々とデートできるってのは願ってもない幸運だ。
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