思いつくままの妄想小説

□浜辺のMermaid 2
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「で?何でお前、俺のベッドで寝てるわけ?」

シャワーを浴びて出てくると、山本が俺の方のベッドに横になっていた。

「だって俺のベッド、汚れちゃったし」
確かにさっき俺が飲み損ねたせいで、ベッドはコイツので汚れてしまっていた。

「・・・しょうがねぇな」
一応、俺のせいでもあるし。

山本の隣に潜り込み、明かりを落とす。
ベッドが広めのおかげでそれほど窮屈ではないけれど。

「お、おい。も少し離れろよ」
俺を抱き込むようにしてぴったりとくっついてくる。

「ん〜?だって気持ちいいんだもん」
「もんっていうな。キモイ」
「ひっでーな」
「ったく。甘えんじゃねぇよ」

ホントは、冷房がかなりきいているせいか、コイツの体温が結構気持ち良かったりするんだが。
甘い顔をするとすぐつけあがるから、これくらいがちょうどいいかもしれない。


「なぁ、獄寺」
「ん?」
「ミスコンってことは、可愛い子いっぱいくるのな」
「・・・だから?」
何を期待してんだ!コイツ。

「浮気すんなよ」
「・・・どっちと?」
今の俺は女なんだけど。

「・・・あれ?」
今更気づいたように言うコイツに思わず吹き出してしまった。

「今の俺に女と浮気できるわけねぇだろ?」
「そ、そうだよな。んじゃ、変な奴に誘われたり」
「お前、優勝する気ねぇのかよ」
「えっ?」
「盗まれたデータを隠した優勝カップはどっちか分かんねぇんだから、当然お前も出るんだろ?」
「・・・ディーノさんがでるんじゃねぇの?」

こいつ、聞いてないのか?いや、リボーンさんのことだ、言わなかったのかも。

「ミス・ビーチはミスター・ビーチに祝福のキスをしなきゃならないそうだけどな」
「うそ!」
「耳元で叫ぶなよ・・・」

いきなり飛び起きやがって。

「出る!出ます!ぜーったい優勝する!!」
「・・・お前こそ、浮気すんじゃねぇぞ」
「する訳無いだろ!女だろーが、男だろーが、獄寺以上の子なんていないもん」

もう一度コイツに抱き込まれながら、布団を掛ける。
コイツの心臓の音に安心して、心地よい眠りに誘われていった。
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