思いつくままの妄想小説
□トリック・オア・トリート?
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満足そうなリボーンさんを見送りながら溜息をついた。
サイズも違ってくるため、ベルトを締めながら。
無言のままの山本に肩を抱かれ、そのまま部屋へと促される。
「小僧ってさぁ、よっぽど女の子の獄寺のこと気に入ってるんだな」
「面白がってんだろ」
少し拗ねたように言ってくるコイツに簡潔に返事しながら。
戻る方法を考えあわせても、ホントに嫌なのは俺の方だっての!
ディーノのヤツ、十代目はともかく俺を呼んだの、これが目的じゃないだろうな。
こうなると用意されていた衣装というのも気になる。
気にはなるが正直、見るのがかなり怖かった。
小さめのスーツケースに名前入りで用意されているし。
「なぁ山本、お前の衣装ってなに?」
「えーっと、狼男だな。へぇ、結構リアル。後でメイクもちゃんとしてくれるってさ」
ってことは西洋の妖怪?
でも、わざわざ俺を女にしている以上フランケンとかドラキュラとかじゃないはずだ。
普通に考えて、魔女とかその辺のヤツであることは考えにくい。
そーいや、姉貴は白い魔女"ジェイディ"だったな。
仮面をしていたのは俺対策なのだろう。
まさか映画の中のキャラクターか?
さらに嫌な予感がしたが余り遅くなると、リボーンさんを怒らせることになりかねない。
思い切ってスーツケースを開けると、入っていた衣装は何故か黒。
ひょっとして、ノーマル(?)に魔女?
「何が入ってたんだ?」
後ろから抱きつくようにして覗き込んでくる山本を押し退けながら、衣装を取り出す。
・・・これってまさか
「「キャット・ウーマン?」」
山本の声と俺の声が見事にハモった。