思いつくままの妄想小説
□学園ハニー 3
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「ごめんね、友達と一緒のトコ」
「いいえ、ヒマだったんでお茶してただけですから」
すまなそうな沢田に獄寺はにっこりと微笑んだ。
尊敬する沢田に呼ばれ、少しでも頼りにされていたんだと思うと嬉しくて、つい浮かれてしまう。
「もう一人友達来てるんだ。そいつにも教えてやってくれる?」
「友達ですか?俺は構いませんけど」
「あはは、残念ながら男だよ。安心した?」
「え?べ、別にそう言うわけでは」
「俺の補習仲間なんだけどね」
沢田には思い人が居ることを知っているのでひょっとしたら...と思ったのだが違ったようだ。
「獄寺君女の子だし、もし嫌だったらそう言ってね」
「いえ!女だなんて思って下さらなくていいですよ。ガキの頃からそうだったんですから」
そういいながら沢田と一緒に部屋に入り、"友人"に挨拶しようとしたとたん
「「あーっっっ!!」」
2人の声が見事にハモった。
「あれ?2人知り合い?」
不思議そうに訪ねたが、獄寺には珍しく沢田の言葉が耳に入っていないようだった。
「あん時のチカン野郎!!」
「違うって!!」
「は?」
間に入った沢田の頭に、クエスチョン・マークが浮かんだ。
「何が違うんだ!?人の胸さわりやがって」
「だから不可抗力だって!そんなつもり無かったし」
「サイズまで言ってただろうが!」
「あれ?あってたの?」
・・・教訓。考えなしで物を言うのは止めた方がいい。
山本は、真っ赤になった彼女から再び見事な張り手を頂戴することになってしまった。