思いつくままの妄想小説2
□学園ハニー 7
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「まぁ、君の彼氏結構モテるらしいし、ホワイトディのお返しの資金でも稼いでるのかもしれないけどね。
中学生としてはちょっとマズいんじゃない?」
「おかえし・・・?」
バレンタインは大切な人とプレゼントを交換する日という認識しかなかった獄寺は、
当然バレンタインにお返しをすると言う行為など知らなかった。
彼の人気の高さは最初から知っていたし、バレンタインにもたくさんのチョコをもらっていたのも知っている。
確かにあれにすべてお返しをするとなると、かなりの金額になるだろう。
自分の知らない彼の生活に何だか酷く不愉快になる。
「つまらない男だったら別れなよ。君だったら他に幾らでもいるでしょ?」
「大きなお世話だ!」
ひらひらと手を振る雲雀に、思わず怒鳴りつけて。
「結局何しに来たんだ?アイツ・・・」
いつもながら掴めない雲雀に、それでも先程の憂鬱は少し晴れたかもしれなかった。
そして14日。
朝も早い時間。まだ半分寝ぼけている獄寺の携帯が、いきなり鳴り出した。
この着歌は山本だ。
「・・・もしもし」
『よ♪おはよ』
「なんだよ。こんな早くから」
『早くって、そろそろ7時だぜ?遅刻しちゃうぞ』
「十分間に合うんだよ。ってか何の用だよ」
『オヤジがさ、バレンタインのお礼したいから来てくれってさ。今日何か予定ある?』
「いや、特にねぇけど」
『んじゃ、隼人んちまで迎えに行くな?今日何時に終わる?』
「半日だから1時には終わる」
『えっ?そうなんだ、いいな〜』
「お前は何時に終わるんだよ」
『今日は5時間だけど部活無いから3時半頃かな?』
「分かった」
『悪ぃけど待っててな。愛してるよv隼人』
「ばっ///」
思わず電話を切ってしまった。
すっかり目が覚めてしまい、仕方なく起きることにした。