思いつくままの妄想小説2
□恋の病の直し方
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隼人SIDE
ここのところ、武が酷く落ち着かない様子だ。
ふさぎ込んでると思ったら、急にディーノのトコに行きたいと言いだした。
おまけに泊まるなんて・・・
武と暮らし始めてから1度もなかったのに。
久しぶりに静かな部屋。
ここ、こんなに広かったっけ?
何もする気になれず、早々に寝ることにした。
いつもなら布団に潜り込んでくるデカイ図体をしている奴の所為で窮屈な思いをして寝るのに、
今日は何だか寒々しくて。
無理矢理に目を瞑って、頭から布団を被った。
それでも、暫く眠っていたらしい。インターフォンの音で目が覚めた。
時計を見ると、11時半。
こんな時間に来る奴に心当たりは2人。
シャマルは昨日から、どっかの女と泊まりで出かけると言っていた。
とすると、ディーノしかいない。
武に何かあったのだろうか。
慌てて玄関に走り、ドアを開くと思った通りの人物。
「よっ。隼人」
「ディーノ?武に何か・・・」
「た・・・だいま・・」
ディーノの後ろから真っ赤な顔をして出てきた。
「後よろしく。頑張れよ」
俺にウィンクをして帰っていく。
・・・何、頑張るんだよ。