思いつくままの妄想小説2

□学園ハニー 9
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「良かった。まだ来てねぇな」

待ち合わせ15分前。
沢田から、獄寺はいつも10分前に待ち合わせ場所に来ると聞いていた。
だから自分はそれより早く来ることにしたのだ。


しかし10分前になっても愛しい人は現れない。
やはり、沢田と自分とは違うんだろうかと少々落ち込んでしまう。
待ち合わせ時間を10分過ぎた頃には落ち込みが不安へと変わっていった。

何かあったのだろうかと携帯をとりだしたとき、
駅前のロータリーに滑り込んできた、イタリアを代表する真っ赤なスーパーカー。
滅多にお目にかかれない高級外車にざわざわと周りが騒ぎ出す。
思わずそちらに目を向けると、降りてきたのは対照的な金と銀の髪の2人。


「隼人?!」
「ご、ごめん!遅れて。待った?」

慌てたように自分の元へと駆け寄ってくる獄寺に安心半分。
そして何故か一緒にやってきたディーノへと不安半分。

「い、いや。そうでもねぇけど」
ちらりとディーノへ目を向けると、

「いや、隼人が初デートだって言うからさ。保護者として俺も付いていこうかなと」
そう、にこやかに答えられた。

「えぇっ!?」
「ば、馬鹿言うな。思ったより時間食っちゃったから送ってもらっただけで」
「はは、ジョークだよ。俺もそこまで野暮じゃないって。
じゃ山本、隼人頼んだよ。でも中学生なんだからな。健全コースで我慢しろ」
「健全コース?」
「ラブホテルへ行くのは許さないからな」
「ラ、ラブっ!?行きませんよ!そんなトコ!!」
「そうか?ならいいがな」
「馬鹿言ってねぇでさっさと帰れ!!」

真っ赤な顔の隼人が怒鳴ると、ディーノは笑いながら手を振って車に乗り込んだ。
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