思いつくままの妄想小説2
□学園ハニー 9
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付き合い始めてからも、山本の部活動や獄寺のつき合いやらでデートらしいデートをしていなかった2人。
2人とも何日も前からソワソワと浮き足立っていた。
何を着ていこうか、どこへ行こうかなど、考え出すとキリがない。
特に山本は、獄寺が「お嬢様」だということもあって、どんな店がいいのかも分からない。
自分が知らないような高級な店とか言われたらどうしよう。
そんなわけで、父親に頼み込んで小遣いの前借りまでしていた。
***
そして当日。
思いの外、早起きをしてしまった山本は、朝からシャワーを浴びていた。
「べ、別に下心とかある訳じゃないんだけどさ」
誰とも無く言い訳をしながら、念入りに身体を洗い歯も磨いておく。
着ていく服も、余り気合いを入れすぎると却って引かれるとの友人のアドバイスもあり、いつも通りの
それでも一番お気に入りの服を選んだ。
本当は家まで迎えに行きたかったのだが、彼女たっての希望で待ち合わせ。
彼女が来る前に待ち合わせ場所に着いていようと早めに家を出ることにした。
もし、彼女1人にしていたらおかしな奴らにナンパでもされてしまったら。
そう思うときが気じゃなかった。自分と一緒の時でさえ、声を掛けられるのだ。
不安要素は少しでも取り除いておくべきだろう。