思いつくままの妄想小説2

□スペース・エンジェル
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3日前。
今日のように早めに終わった日のことだった。


車を走らせていると、何か嫌な胸騒ぎを感じた。
自分の直感を信じ、それを感じた方角へと向かう。

そこは、治安の良くないダウンタウン。
車を止め外へ出ると、そこには思った通り乱闘の気配が残っていた。
時雨金時を刀へと戻し、素早くけれど警戒しながら辺りを伺う。

突然響いた大きな爆発音に驚き、そこに向かうと窓から煙が見えた。
見上げると何か、いや恐らく人間だろうと思われるものが落ちて来る。
慌てて両手を伸ばし、受け止めるとそれは・・・


まだあどけなさが残る少女とも少年ともとれる整った顔立ちの、輝く銀の髪を持った


「・・・天使?」



どうやら気を失ってしまっているらしい。
呆然とみとれていたが、何人かの男の声がしたので慌てて車に戻りその子を後部座席に隠した。



「いたか?!」
「いや!どこにも」
「ちくしょう!どこいきやがった!」
「あの傷じゃ遠くへ行けないはずだ!絶対に探し出せ!!」


そのまま俺は何食わぬ顔をして、この子を探しているらしい奴らの前に出た。


「・・何だテメェ?」
「いや、何かコッチが騒がしかったから。何かあったんですか?」
「ガキを見なかったか?銀髪の」
「人捜しですか?俺、こういうもんっすけど、何かお手伝いすることがありましたら」

ボンゴレの身分証明書を見せると、焦ったように顔を見合わせた。

「いや、何でもない。おい、いくぞ」

そう言って立ち去る男達に内心ホッとして、車に戻る。
厄介事はゴメンだと思いつつ、妙に心惹かれるその子を家に連れていくことにした。
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