思いつくままの妄想小説2
□やっぱり君が好きっ!
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挨拶を交わし、ベンチに戻る。
応援席にお礼を言い、ふと見るとさっきまでいた筈の席が空いていた。
帰ってしまったのだろうか。
コレが唯一のチャンスかもしれない。
今回を逃したら、一生逢うこともできなくなるかもしれない。
そう思うと、居ても立ってもいられなくて。
「すみません!説教は後でたっぷり聞きますから!!」
今から追いかければ間に合うかもしれない。
監督とチームメイトに頭を下げ、俺はベンチから選手通用口に向かって走っていった。
もうすぐ出口というところに立っている人物に気付く。
気怠そうに壁を背にして、煙草をくわえて。
・・・付き合い始めてから、隼人は煙草を止めてくれていた。
身体に良くないからとツナが心配していたことももちろんだったけれど。
何より、俺に迷惑をかけるからと。
自分の所為で、俺が悪く言われるのは嫌だとそう言って。
なのに・・・