今日は晴天なり

□サンタクロース大作戦!
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茶飲み友達の稲と話をしていたら良い事を聞いた。なんか明日は『くりすます』という日で南蛮では宴会などをやって楽しむらしい。


「面白そうだね!美味しいもの食べたいな〜」

「それだけじゃないんですよ。南蛮では明日の夜『さんたくろおす』という人が眠っている子供達に贈り物をするらしいんです」

「へえ〜、なんで寝てるときに来るんだろう?直接渡せば良いのに…」

「さあ?忙しくて一人一人に渡す余裕がないのかもしれません」

「それじゃあ勝手に人の屋敷に侵入してるってこと?ホントに良い人なのかなぁ。まあ、どっちにしても日ノ本には来ないだろうから関係ないか」


只で貰えるならなんでも良いから欲しいのにな〜
贈り物とか貰うとうれしいし…
そうだ!良い事思いついた!!


「明日私と稲で『さんたくろおす』やらない?」

「『さんたくろおす』をですか?」

「そう!お世話になった人が寝ている内に贈り物を置いておくの。ただ、『くりすます』を知らない人に贈り物したら不審物に間違われるから、この行事のことをそれとなく伝えてほしいんだけど…」

「わかりました!それで、誰に贈り物をするんですか?」

「ん〜、そんなにお金無いから家康様と忠勝殿と頭領くらいかな?普段お世話になってるし…」

「父上にもですか。何を欲しがってたっけ…」

「高い物は買えないから気持ち程度だけど…。これから買い物に行ってくるからそれとなく話しておいて。配るのは夜中だから私がやるよ」

「はい!それとなくですね。それとなくそれとなく…」

「そんなに力まないでね;じゃあ行ってきまーす!」




家康様はお腹弱いから腹巻でいいかな?忠勝殿は知り合いの刀匠が作った彫刻刀を安く譲って貰ったし…頭領には結構迷惑かけてるし大家さんだから奮発して欲しがってた忍刀を……

買ったものが入った包みに手紙を添えて押し入れに隠しておく。

無記名だといくら『さんたくろおす』の話をしておいても怪しまれちゃうかもしれないし…


「準備完了!たしか赤い装束で行かなくちゃだめなんだよな〜」


そんな派手なの有ったかなぁ?あッ、これ赤黒い!なんか斑だけど…ってこれだめだ。この前の任務で浴びた返り血がしみ込んだ装束だし……早く捨てよう。
他には〜、無いな…しょうがない、母さんに無理やり持たされた桃色の着物で良いか。

押し入れをがさがさ漁ると出てきた桃色の着物を広げ、う〜んと悩んでいる。


「…出かけるのか?」

「えッ!?ってぎゃーー!!」


声に驚いて襖の方を見ると忍装束の頭領の顔半分が覗いている。

怖い!お化けかあんたは!!
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