今日は晴天なり

□甘いチョコと…
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今日はバレンタイン!この日は私にとって重要な日。


「……なんだこれは」


恋人の半蔵さんが私の家に入って最初に言った台詞。呆れているように見える視線の先には大量に箱が乗った机。


「何ってチョコだけど?」

「…何故これほど大量に」

「だって今日はバレンタインだよ」

「…誰かに渡すのか?」

「ううん。全部自分の」

「……全て」


眉間に皺を寄せていた半蔵さんが私の言葉に驚いたように目を見開いた。


「バレンタインが近くなると美味しいチョコがたくさん売ってるからつい……普通の板チョコ溶かして牛乳を足して固めたのを食べるのも良いんだよね〜」

「…確実に肥えるぞ」

「少しくらい気にしない気にしない!」

「…………」


じーっと見てくる半蔵さんから目を逸らせ、チョコの山の中から一箱取り出し包みを開け、一つ口に入れる。

ん〜、美味しい!買って良かった〜!!


「半蔵さんも食べる?」

「………」


箱を半蔵さんに差し出すとチラリと見たが無言。


「……式」

「何?」

「………」

「………」


無言でじーっと見てくるんだけど;
何!?なんかあるなら言ってよ!


「半蔵さん?何?」

「………無いのか?」

「何が?」

「……もういい」


なんか拗ねた!?
ソファーに座ってクッションをぎゅっと抱きしめる半蔵さんは面白いし可愛いけどなんで拗ねたの?


「あッ……」


半蔵さんにチョコ買うの忘れてた!やば;


「半蔵さーん、好きなの持って行って良いよ?」

「…そういう問題だと思うか?」

「やっぱだめか…;」
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